黒沢清監督・諏訪敦彦監督に師事し、『劇場版ほんとうにあった怖い話2016』、日中合作映画『心魔師』などで、現実世界の延長にある世にも奇妙な世界を表現してきた、新鋭・今野恭成監督のオリジナルSFダークファンタジー映画『あみはおばけ』の劇場公開が決定した。
本作は、一人の女の顔を映す「筐」を通して交わされる、母・三香子と娘・阿美の奇妙な世界を舞台に、母を愛する娘の盲目さと、娘との日々を夢想する母のエゴが絡みあい、静かに日常が蝕まれていく物語。
三香子を演じるのは、これまで今野作品2本に出演し、今回16年ぶりの長編映画主演となる小橋めぐみ。そして、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」、NETFLIX「新聞記者」など話題作に引っ張りだこの人気子役、浅田芭路が娘・阿美を演じる。さらに、しずるの村上純、NHK Eテレ「しあわせ気分のイタリア語」レギュラーほか、女優としても活躍する渡辺早織が脇を固める。
《今野恭成監督コメント》
“仮想現実”の技術がすすんだ近い未来、さまざまな理由で子どもを欲している男女が、その空間内で子
育てをはじめることは想像に容易いでしょう。
あくまでも仮想でしかない現実は、夢や妄想、記憶など眉唾な類の代物であり、肉親であるはずの子ども
とのあいだには、煩わしい障害がつきまとうはずです。その障害を考えることが今回のテーマでした。
一方で、その障害さえ乗り越えれば、決して手が届かない類のものに触れることができるのではないかと
いう希望も抱きつつ、撮影に取り組みました。その結論が、そのまま最後のカットになっています。
12月15日(金)より池袋シネマ・ロサほか 全国順次ロードショー